やまぐち創生テレワーク実践者・ワーケーション体験者の声
EXPERIENCE
(家の前の山道で)

自分たちで作る理想の暮ら
松浦裕美さん

思い描いていた暮らしを求めて山口へ

まずはじめに、山口県に移住するまでの経緯について教えてください。

実はコロナ禍前に“自分にとっての心地よさ”を考えていた時期がありました。その頃に八丈島へ行き、改めて「自然の中に入ることが心地いい」と気づかされました。そんな中、大学の同級生だった松浦くん(現在のご主人/動画クリエイター)が光市の山間部に移住しているということを聞いて、その話を聞きたくてオンラインで久しぶりに話しました。この地に興味を抱いた中で、コロナ禍で仕事がフルリモートになったこともあり、都市圏での暮らしに迷いが出てきましたね。そして、何度かここを訪れ、実際に過ごしてみて「仕事が続けられるのであれば住みたい!」と思うようになりました。クラウドファンディングサービスを展開する会社に勤めていて、リモートワークが可能であったこともあり、移住に踏み切りました。リモートでお仕事をしつつ、半年に一回上京している状況です。 山に囲まれた場所ですが、スマートフォンのテザリング機能でインターネットをつないでお仕事を。オンライン会議がある時は、インターネット速度が遅いので地域のコミュニティーセンターを活用させていただいています。

※クラウドファンディング…インターネットを通じて不特定多数の人々に資金提供を呼びかけ、一定額が集まった時点でプロジェクトを実行するサービス。

(ちゃぶ台でリモートワーク中)

ここで暮らす方々の価値観に触れて

30世帯未満の集落ですが、住んでみていかがですか

(地域の方との交流も生活の一部に)

移住に向けて私の背中を押したのは、地域の方々とのつながりや関係性が心地よく感じたことでした。 彼(ご主人)が先に移住していたこともあり、自然と溶け込んでいくことができました。また、孫のように可愛がってくれる地域のおばあちゃんを中心として同世代のメンバーが集まり、杵と臼を使って餅つきをしたり、いちご狩りをしたりと、つながりも増えていきました。 思えば、都会では「お金」を介して何か必要なものを得ることが基本でしたが、ここでは「人とのつながり」でさまざまなモノやコトがまわっているように感じています。最近では、近所の木工職人のおじいちゃんにDIYの技術を伝授いただいたこともありました。

自分たちで作り出す山の中の暮らし

山口に移住してから、暮らしの中で何の変化がありましたか?

都内にいた頃は車の音に囲まれていましたね。でも、今の暮らしでは鳥と虫の声しか聞こえてこないです。山の中に住んでいると、自然がとても近く感じます。近所に瀬戸内海を見下ろせる「天空のウッドデッキ」を自作されたお宅があるのですが、そこにお邪魔して満天の星空を見た時は、東京では感じられなかった自然との距離感に圧倒されました。一方で15分ほど車を走らせればスーパーもあるので生活に不便さは感じないですし、自分なりの“心地よい暮らし”に近づける環境がここにはありました。

(「丸ノコ」にも挑戦(テーブル作りの一幕))

最後に、山口での移住を検討している方へメッセージをお願いします。 

(どれも「集落産」。採れたて野菜が食卓へ。)

移住して「暮らし」そのものを楽しむようになりました。地域の方のほとんどは野菜などを育てていて、有難いことにお裾分けをいただきます。また、季節ごとに山から採れる山菜や筍、栗。そして海からは鯵などの魚。それらを「食べる?」と、人の温かさが乗って私たちの元へ。ギブ&テイクでもなく、さまざまなギブがまわっているような新しい感覚がここにはありました。また、余談ですが移住して驚いたのは、生活コストの大幅な減少です!東京で暮らしていた時の約半分で生活ができるようになったことも移住の大きなメリットですね。

日々の暮らしをInstagram(@true_eyes_for)で発信しています。これをひとつのきっかけとして、移住に興味をもってもらったり、実際に遊びに来てもらえると嬉しいです。