都市部にテレワーク勤務しながら趣味を満喫
長田浩幸さん
都市部から山口県に移り住んだきっかけ
— まずはじめに、お仕事の状況や山口県に移住された経緯について教えてください。
私は山口県宇部市の出身で、小学校卒業後から18年間は県外で暮らしていましたが、 2020年に家業を継ぐため、山口県に戻ることになりました。現在も大阪の経営コンサルティング会社に勤めており、会社員としてテレワークで働く傍ら、家業で運営しているコワーキングスペース「nido(ウベノス)」の責任者をしています。
地方創生テレワークを実践して感じる面白さ
— 山口県で地方創生テレワークを実践する楽しさ・面白さをどのような時に感じますか?
子供と散歩をしていると近所の方から庭に実った果物を頂いたりして、日常的に地域の人たちとの交流が生まれるので、都会では感じることが少ない人情に触れることは多いです。また、山口県に戻ってから、元々好きだったアウトドアが高じて狩猟免許を取得しました。さらに自らのチームで狩猟した鹿肉や猪肉の販売を行うECサイトを立ち上げるなど、都市部では体験できないような故郷での暮らしを満喫しています。
移住して山口県で仕事をするメリット・デメリット
— 山口県に移住して働く上で良かったこと、課題と感じることを教えてください。
これまでお会いすることがなかったような職業の人たちと接する機会が増えたことはよかったところです。狩猟を通じて地元のシェフ・医師・経営者・農家の方等、これまであまり出会う機会がなかったような様々な方と親しくなり、ビジネスとしての付き合いではないのでフラットで良好な人間関係を築くことができています。
また、勤め先の会社を辞めることなく山口県にUターンしたので、収入は以前と変わらず生活コストが下がり、その分は投資や貯蓄に充てることができています。
課題を挙げるとすれば移動が若干不便なところです。私が住んでいる宇部市には空港があり東京との行き来には便利ですが、新幹線が停車する新山口駅までは少し距離があります。公共交通機関だけで新山口駅まで行こうとすると1時間以上かかってしまうので、その辺りは少しネックですね。
周囲の協力で実現した山口県での暮らし
— 移住をするにあたり、会社とはどのような調整を進めたのでしょうか?
当初は退職を前提に考えていたのでその意向を会社に伝えたのですが、事情を話すと会社も理解を示してくれて、リモートワークで勤務を続けられることになりました。私の場合は自分の希望を素直に会社に伝えたことで、結果的にいい方向に話が進んだという感じです。
生活をして実感する、山口県の暮らしやすさ
— 最後に、あらためて山口県で暮らす魅力について教えてください。
私は一度地元を離れてから宇部市に戻り、子供の頃に感じることのなかった魅力を再認識しています。例えば宇部市には街なかに数多くの彫刻作品があり、有名なアニメでも題材になったのですが、あらためてそうした身近にある文化や芸術に触れる機会が増えました。また県や自治体のまちおこしイベントを通じて、これまで見過ごしていた場所に足を運ぶことも増え、つつじの名所や美しい滝など行く先々で山口県の新たな魅力に触れています。